日本最強サーフボードToyJP3
目次
はじめに
サーフィン系YouTuberプロサーファーの粂浩平です。このコーナーは、僕らが週一回交代で記事を書いているプロダクト「KumeBro’sのおすすめアイテム」のコーナーです。
僕らのYouTubeでは、これまでも色んなサーフアイテムを紹介しているのですが、映像ではなく記事としても書いていこうと思ってます。
動画は見たけど、記事としても見てみたいって方にも楽しんでいただける様な記事にしていきたいなと思ってます。
また動画ではお伝えしていない、そのサーフアイテムの説明なども僕目線にはなりますが、記事では書いてるので合わせて読んでみてください。何かお役に立てたら嬉しいです。
粂浩平のシグネチャーモデル!?
今回は僕、粂浩平が本気で考えたサーフボードについて記事を書かせて頂きます。
そもそもなぜ、僕はサーフボードを作ったのか?ということを説明させてください。
プロサーファーはもちろんの事、プロスポーツ選手なら誰もがプロ活動の目標の一つにしているのが「シグネチャーモデル」だと思います。
※シグネチャーモデルとは、特定の著名人の名を冠した製品のことである。シグネチャーとは署名を意味する英語である。(参照はこちらから:https://www.weblio.jp/content/シグネチャーモデル)
プロサッカー選手ならスパイク、プロ野球選手ならグローブ、プロゴルファーならクラブ。など
そのスポーツに関わるアイテムに自身の名前が入り、自身が使いやすい商品を作る、それは、プロアスリートの目標の一つでもあると思います。
僕も、小さい頃から自分のシグネチャーモデルを出したい!と思っていました。
そんな目標を掲げていたところ、この度世界的に有名なサーフボードブランド「SUPER BRAND」から粂浩平シグネチャーボードをリリースしないかとお声がけを頂きました。
ワールドワイドに活動をする「SUPER BRAND」から自身のシグネチャーモデルを出せるとの事で僕は二つ返事でやらせて頂く事になりました。
そこから、今まで以上に様々なサーフボードに乗りそのボードの特性、作り、乗り味など、サーフボードについて勉強してどんなボードがいいのか?
そんな事を四六時中考える日々でした。その毎日が楽しかったです。
様々なボードを乗っていくうちに、そもそもコンセプトを決めないといけないな。と思いサーフボードのコンセプトから考えたとろこあることに気付いたんです。
ToyJP3のコンセプト
世界的有名なサーフボードブランドは、世界基準の波に合わせて作られています。
また外国の方は体つきから違ったりするのでそもそも日本人にサイズを合わせると多少の誤差が出る事があったりしました。
小波用でリリースされるサーフボードでも、インプレッション動画を見ると平気で肩前後の波だったりします。
ですが、日本の波はどうでしょう?
小波といったら膝からモモなど当たり前にあるコンディションです。
このように波のサイズ感一つとっても海外とのギャップを感じたりしていました。
なので、どうせ日本人の僕が作るなら日本人の為に作りたい!
そう思って僕はToyJP3のコンセプトを「日本人が作る、日本人の為の、日本の波に合うボード」として作る事に決めました。
今までの海外とのギャップを埋めて、日本の波にしっかりと合うサーフボードを作りたかったし、自分自身もそんなサーフボードが欲しかったからです。
そして出来たサーフボードがToyJP3です。
ToyJP3はどんなボードなのか?
先ほども言ったように僕は「日本人が作る、日本人の為の、日本の波に合うボード」を作りたかったので、そのコンセプトに向け進み出し、作っていったボードなんですが、ボードの性能的には、一言で言うと、ショートボーダーが楽しむためのサーフボード。
走るって事だけに重きを置くと、ロングボードやミッドレングスなど浮力がある厚めのボードになってしまいます。逆にアクションだけに重きを置くと力のあるいい波で使用するパフォーマンスボードになってしまいます。
日本では平均的な波のサイズは腰、腹、胸、ぐらいが多いので、そんな波でもしっかりと走ってアクションできるそんなボードに仕上げました。
ただ、腰から胸ぐらいの波だけで使用。っていうと使う幅が狭いし、一本のボードで全ての波をカバーできたほうが絶対に使い勝手が良いです。
ましてや、小波用のボード、ミドルサイズのボード、パフォーマンスボードなど使い分けて沢山のサーフボードを乗り分けるにも難しかったりします。
なので、ToyJP3の性能が一番発揮されるサイズは胸前後だけど、ストライクゾーンは膝から肩ぐらいまで乗れる、一本で何役もこなせるサーフボードにしたかったんです。
ここをクリアするためにシェイパーとミーティングを重ね、サーフボードに様々なギミックを入れ作り上げていく事になりました。
そして実際に、膝、モモぐらいの波から頭ぐらいの波までテストで乗ってるんですが、十分に乗れるんです!
それは、スピード性とのアクション性のバランスをとにかく考えたからです。
ToyJP3の特徴
スピード性とのアクション性のバランスをとにかく考えテストを重ねてきました。
そこで出来上がったのが以下の特徴になります。
アウトライン
全体的に適度なボリュームを持たせています。
コンセプトでもある日本専用ボードなので、ワイデスを持たせ、ノーズエリアは小波でもしっかりと走るようボリュームを持たせています。
後程語りますが、テールにはウィングを搭載してます。
ロッカー
小波でもしっかりと走ったり、素早いテイクオフをアシストする為に、サーフボード前側に浮力や幅を持たせいます。
そして、ノーズロッカーはミディアムロウでセンターにはステージドロッカーを採用しています。
ステージドロッカーはノーズとテールの間にフラットなセクションがあるデザインで、このフラットなロッカーが波に力が無い、たるいセクションでもスピードを落とす事なく走れる効果を生み出してます。
そしてテールロッカーはミディアムロウになっていますが、ほんの少しだけテールエンドのロッカーをあげるキックテールを採用していて、テールの回転性をあげパフォーマンス向上に繋げています。
コンケーブ
コンケーブはシングルーダブルーVeeです。
この組み合わせは最近のショートボードに多く採用されているコンケーブデザインです。
シングルの部分で水流を発生させスピードを向上、ダブルに分かれるところでターンのコントロール性をあげ、
テールエンドのVeeアウトによりテールでの回転性を上げアグレッシブなパフォーマンスが可能になります。
テール形状
厚みをしっかり持たせた、スカッシュテールテールのエンドの厚みもしっかりと残すことで、パワーレスな波でのアクション後のスムーズな走り出しに繋げます。
またパドリングやテイクオク時にもボードの最後までしっかりと前に押し出してくれるデザインになってます。
ウィング
ウィングは、切れ込みを入れてハッキリと段差を持たせたデザインです。
僕はここに最大のポイントを持たせました。
ウィングに隠された秘密
通常のウィングの用途は、幅が極端に広いサーフボードに使う事で、テールを絞り込み、テールコントロールを軽くして操作性をあげるのが大きな理由です。もちろん僕もこのウィングを採用した理由の一つになります。
ですが、搭載した1番のポイントは、サーフボード後側のレールにストレートラインを作りたかったからです。
レールにストレートラインを持たせる事により、ターンした時にレールが水面に入り込み伸びのあるドライビーなターンが可能になります。ですが、通常の小波ボードはどうしてもアウトラインが丸くなってしまうので、ストレートなレールを持たせることが難しかったです。
今回僕が作ったToyJP3ではウィングを搭載する事によりウィングの上側にストレートラインを少し持たせることが可能になったんです。
日本のパワーレスな波ではノーズエリア付近までのフルレールのターンは難しく、センターから後ろテールエリアでのターンが多くなります。
そんなコンディションでもテール付近にストレートラインを持たせる事で、伸びのあるスピーディーなターンができるようになってるんです。
レールにストレートラインを持たせて、伸びのあるスピーディーなターン、
そして、テールを絞り込む事により、操作性が上がりタイトなアクション。
そんなギミックがこのウィングには隠されているんです。
ToyJP3が得意とするコンディション
僕個人的には、日本全部な気がします。笑
まぁ全ての波を一本で乗れます!って言うサーフボードってないと思うんですよ!ぶっちゃけ!笑
だってパイプラインと茅ヶ崎の膝波、同じサーフボードの訳ないので。
ただ日本によくある波の時は、非常にポテンシャル発揮します。
わかりやすいところで言うと、腰から胸のビーチブレイク。
ビーチブレイクはいろんな波の種類があるし、パワーレスなコンディションも多いので、そこで使用してサーフボードの性能を体感してもらって、膝、モモで使ってもいい、肩、頭でも使ってもいいし、走るそれでいてアクションもできるそんなバランスのいいボードなんで、固定概念にとらわれず、いろんな波でチャレンジしてほしいです。
最後に粂浩平から
僕が制作したToyJP3なので、手前味噌になりますが本当に素晴らしいサーフボードだと思います。
子供の頃からの僕の目標の一つでもあったシグネチャーサーフボード、本気で作りました。
むしろ、目標どころか夢の一つでもありました。
それを形にする為に一生懸命作りました。何度もテストを重ねて作り上げたサーフボードなので、自信を持ってオススメできます。
ぜひ一度手に取って実物を見て頂きたいです。
僕のこだわりを感じてもらえると思います。
日本人が日本人の為に、日本の波に合うサーフボード皆さんの最高なサーフィンライフをバックアップしてくれサーフボードだと思いますのでぜひチェックお願い致します!
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【兄、粂悠平】【弟、粂浩平】
湘南茅ヶ崎出身の兄弟プロサーファーとして活動しています。
主な活動は、
●プロサーファー初のYouTube「Channel KumeBro’s 」にて毎週金曜に動画を配信中!
●サーフィン雑誌「サーフィンライフ」で、KumeBro’sの連載ページを制作!
●サーフウェブメディア「Quiiver」にて連載企画KumeBro’sのサーフアイテム記事を制作!
●地上波テレビ神奈川にて初のサーフィン番組KumeBro’sプレゼンツ「NaluTrip 」を制作!このラジオでは、
サーフカルチャー、サーフィンのテクニック、サーフアイテム、プロサーファーをゲストに招いたトーク、そして僕たちの本音トーク!
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