【KNOT】TOP8 インタビュー”仲村拓久未 “

Cover photo by Kenta Kawana

今回、本選に出場した選手達へのインタビューを行った。
まずは、予選動画情報からご確認いただきたい。

エントリーNo.139
Name: 仲村 拓久未
Age: 25
Home: 国府の浜
Instagram: @takuminakamura
Film: @dapsmag@colors_magazine@shujinihei
Edit: @shujinihei

予選通過ランキング 4位

■Interviewer /writer : Kaho Kitayama

Q.出身地から教えて下さい。
生まれは奈良県王寺町で、2歳くらいで三重県に引っ越して志摩市の国府の浜で育ちました。
今は湘南を拠点に、日本国内を回って活動しています。コロナ前は海外も多く回っていました。

Q.サーフィンはいつ始めたんですか?
5歳くらいからですね。僕には14コ上のお兄ちゃんがいるんですけど、その兄がプロサーファー目指していて。それで家族で引っ越したんですよ。住んでいた場所が海の目の前だったので、いつの間にか自分もやるようになっていました。

Q.自分のサーフィンの強みを教えて下さい。
パワー系のサーフィン。日本人の中で身体は大きい方だと思っているので、小さいときから海外の選手みたいに、かっこいいターンとか、大きいサーフィンがしたいという気持ちはありましたね。ここ数年でさらに体が大きくなったと思っています。

photo by:yutaro_dp

Q.Knot online contestの動画は何を意識して制作しましたか?
今話した大きいターンは、アピールポイントのひとつとして取り入れてますね。僕にはサーフィン仲間だけじゃなくて、写真や音楽をやってる友達も多くて、今回カメラマンをやってくれた知人が、動画もオシャレに編集してくれました。時間がない中で制作した割に上出来。気に入ってます。

Q.Knotの本戦でのご自身のプレーを振り返っていかがですか?
自分のプレーですか?全然ダメでした(笑)全然決められなかったです。限られた時間でみせないといけない中、波もスローで……。良い波に乗れなくて、エアーもメイクできそうなのができなくって、1割くらいしか力を発揮できなかった。せっかくならもっと魅せたかったなと思います。
でも負けちゃったけど、ああいう楽しい雰囲気で、僕も楽しくサーフィンできた。ああやって皆で集まってサーフィンするっていうのはコロナになってから久しぶりだったし、皆で楽しくセッションできたのは本当に良かったなと。

photo by KENYU / KNOT

Q.コロナでサーフィンできない日々が続いていたからこその思いですね。
僕らプロは、仕事としてサーフィンをやりたいだけなのに色々と言われてしまうという日々が続いていた。その中で、ようやく皆で(一つの大会が)できたなという感覚はありましたね。

Q.そもそも何故参加しようと思ったんですか?
小さいときからずっと一緒に海外を回っていた大橋海人くんが若い人たちに向けたイベントを開催してくれたっていうのが大きい。自分が出ることでより盛り上げられるかなという気持ちもありました。最初は僕が出て良いのかなと思っていたけれど、この(コロナ禍の)ご時世で自分をアピールする場所もなかったし、勝てば海外に行けるっていうのもチャンスかなと思い参加を決めましたね。

Q.大橋さんの存在が大きいんですね
4、5歳離れてるんですけど、「先輩、先輩」っていうより、「海人くん、海人くん」って感じで懐いてます。自分も海人くんがいる日本で、若いサーファーたち(のレベル)を上げたいっていう気持ちがあるので。でも、僕にはできないことを海人くんがやっているから、すげえかっこいいなと思ってみています。国内でイケてるなって思う選手はあんまり居ないけど、海人くんのことは本当に尊敬しています。僕もこういう(若手のことを考える)年齢になってきているので、もっともっと若い人たちに自分のプレーを見せつけて、サーフィンで分からせたいですね。

Q.社会では25歳ってまだまだですけど、サーフィンでは割と上の立場になってくるんですね。
僕たちが10代でやってた頃は、25歳に勝って食べちゃってた。今の若い人たちにも「俺らに勝って普通なんだよ」ってことを分かってもらった上で、もっと自信をもってがむしゃらに「こいつに勝ちたい」って挑んできてもらいたいですね。レベルは超上がってきてるんで、僕らも乗り越える大きな壁としてレベルを上げていかないと。自分が一番熱い気持ちありますよ。だめなときはダメな風に考えちゃってるけど、今は五輪に出てかましてた仲間の影響もあり、まだやりたいなって思いになっている。最後のチャレンジがしたいって思いで、今は前に進もうとしてます。

Q.16歳でプロになったからこその思いでしょうか?
そうですね。プロになったとき、それまで憧れの目で見てた世界で戦いたいと思うようになって、19歳で日本のツアー獲って。でも、そこから海外回ってポンポンと順調にいけると思っていたのに、通用しなくて挫折した。だからこそ、もっと世界で通用する子がでてきてほしいなって思いますね。

Q.なかなか海外で結果を残せなくて苦しんだ中、気持ちをどう上げてきたんでしょうか?
久しぶりに2019年に最終戦で優勝して、そこから自分の気持ちも上がったし、スポンサーさんの応援もあった。同世代のひろと(大原洋人選手)とかしゅん(村上舜選手)が頑張っている中、まだ俺も遅くないかなっていう思いもあります。大人になるにつれやりたいことがやれなくなるから、今最後っていう気持ちで僕も挑戦したいなとずっと考えてますね。結局は俺もそこで勝ちたいっていうのがある。

Q.負けた試合の後はどう立ち直りますか?
やっぱり、結果残せなかった試合の後は、特に海外だといろいろ考えちゃう。こんだけ費用もかかって行って、「数十分でおわっちゃったよ、うわあー」って。でも、僕はあんまり他人にジェラシーを感じない性格だし、昔のことは考えないようにしています。お酒が好きなので、1日落ち込んで、やけ酒して、「よし頑張ろうかな」っと切り替える(笑)自分はそういうスタイルです。

Q.今後の目標やこれから取り組んでいきたいことは何ですか?
まず日本のツアーでもう一度チャンピオンを獲ること。あと、WSLがやってるチャレンジシリーズ(以下CS)に照準を合わせたいですね。CSって、コロナ以前は世界各地で開催される試合に参加してポイントを稼がないといけないから大変だったんです。でも今は1,2戦の結果でもっと簡単に決まっちゃう。自分は次のCSにピントを合わせて、そこに向けて本気で取り組もうと思っています。

Q.そのために、今のご自身に必要なものとは?
そういう舞台で勝つには、もっと良い波にも乗らないといけないし、これまでの自分が逃げてきたビッグウェーブにも、もっとチャージしてやっていかないといけない。プロサーファーなら波を求めて、ヤバイビッグウェーブ乗らないとですよね。サーフィンに関わることすべてに挑戦していけば、本番の試合もうまくやれるんじゃないかなと思っている。そのために、3月に向けて、気持ちを入れてトレーニングしていきます。

□ライターコメント□
第一戦で活躍するプロサーファーでありながら、お酒やパーティーが好きと話す。でも、飄々としているようで、自分のサーフィンにストイックに向き合っている内面の生真面目さを感じた。サーフィンをすること自体がライフスタイルの一部を超えて、まるで呼吸をするかのように自然なことなのだろう。そのフラットさが魅力の選手。プロになると楽しむことを忘れそうだが、Knotの振り返りを聞いて、心から仲間とサーフィンを楽しんでいる人なのだと分かった。最後の挑戦と言わず、遠い世界の頂きに向かって、そのビッグウェーブに乗って欲しい。

photo by KENYU / KNOT

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