競技サーフィンルールについて現役サーフィン解説者が解説!プライオリティーって何??

プロサーファー水野亜彩子です。
前回サーフィンの試合のルールについて記事を書かせて頂きましたが、今回は試合を見るにあたり非常にポイントとなるプライオリティーについて記事を書かせて頂きます。

プライオリティーとは?

まず初めにプライオリティーとは、波に乗る優先権のことです。
サーフィンのフィールドは海、自然です。
なので試合会場の中でも潮の満ち引き、ウネリの向きによって波を待つ場所は1日の中でも1ヒートの中でも変わっていきます。
状況が一刻一刻と変わる中、試合に勝つ為に必要なのは良い波に乗って難易度の高い演技をし高得点を取得することです。
試合中に来た良い波は確実に自分が乗りたい。
そこで各選手、平等に波に乗れるように設けられたルールがプライオリティーです。

試合でのプライオリティーの順番

一つの例をあげて解説いたします。

1ヒート2人での試合でしたら交互に波に乗っていきます。
では1ヒート4人になると、どうなるのでしょう。
試合開始直後はまだ各選手波に乗っていないので、プライオリティーは発生していません。
そこで最初に波に乗った選手がいたとします。
他の3人はまだ波に乗っていないので最初に乗った選手はプライオリティーが4番となります。
そこから、2番目に乗った選手がいたとします。
そうすると、1番最初に乗った選手はプライオリティー4番から3番に繰り上がり、2番目に乗った選手がプライオリティー4番となります。
このように続いていき、1番最初に乗った選手がプライオリティー1番。
2番目に乗った選手がプライオリティー2番。3番目に乗った選手がプライオリティー3番、4番目に乗った選手がプライオリティー4番となり各選手にプライオリティーの順番が確定し4マンプライオリティーがスタートします。

試合は順番に乗るわけでは無いので、あくまでも例となりますのでご注意ください。

ここで、プライオリティー1番の選手が乗らない波をプライオリテー2番目の選手が波に乗った場合、プライオリティー2番目だった選手はプライオリティー4番目になり、プライオリティー3番、4番だった選手は繰り上がります。

波に順番に乗って行くことで波の取り合いが無くなり、波の良いポジションから波に乗ることができ、平等に波ライディングの実力で勝負ができるというルールとなります。

プライオリティーの順番はどうやって確認するの?

プライオリティーの順位は、岸にプライオリティーパネルという海からでも見えるようなパネルが設置されていて各選手このパネルを見て自分の順番を確認します。

このプライオリティーパネルは、4人ヒートで波数も多く各選手波に乗る本数が多くなると、プライオリティーの順番も目まぐるしく変わって行くので、常に確認が必要です。
自分よりも優先権の高い選手の波に乗ってしまった場合、プライオリティーインターフェアとなってしまいバックアップスコア、ライディングの2番目に良いスコアがカットされてしまいます。
ベスト1ウェーブ、つまり1本のライディングしか勝負できなくなってしまうので勝敗にもかかり関わってきます。

目まぐるしくプライオリティーの順番が変わるような波のコンディションでも、プライオリティーパネルのチェックは欠かすことができません。

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