KNOT裏話~「スタッフのひとり言:日本のサーフマーケット事情①」

―――コロナ禍でサーフィン大会がほぼキャンセルとなった2020年。
大橋海人は、自身がコンペシーンでトップを狙うのではなく、次世代にタスキをつなぐプロジェクトを立ち上げた。
<KNOT online contest>。
「日本のサーフィン業界に変革を起こす」という私たちの使命、サーフマーケットの未来にかける思いを、KNOT裏方スタッフが綴ります―――

世界のサーフィン人口は3,500万人、日本国内では200万人と言われる。その多くは趣味やライフスタイルとして楽しむ人々。オリンピックの正式種目採用やメダリスト誕生で、にわかに注目を集めたものの、サッカーや野球などのメジャースポーツのようにプロとしてサーフィンだけでやっていける環境は、日本にはまだない。

そもそも日本でプロを名乗るには、トライアルに出場し協会の公認を受けなければならない。国内の公認プロは男女合わせてショート260名、ロング185名。この中で、賞金とスポンサーフィーだけで食べていけるのは数えるほどである。

なぜか。

ひとつには、国内大会の賞金額の低さがある。

国内の優勝賞金は平均50~80万円程度、最高でも120万円となっている。一方、WSLのCTチャンピオンになれば8万ドル、日本円にして1000万円前後だ。
ならばと海外ツアーを回るにも、遠征費やチーム帯同費など含めると年間約700万円かかると言われる。
国内でいくら活躍しても、ツアー代にも届かない。結果、プロを名乗りながら練習時間を削って副業やアルバイトで稼がなければならない。

さらに大きな要因は、スポンサーがつきにくいことである。

サーフィン大国のアメリカやオーストラリアには、日本のような「プロ資格」というものがない。サーフィンを認められて、スポンサーがつけばいわばプロ。トップランカーであれば賞金総額でも4、5000万円を超えるが、スポンサーフィーは億を超える。
背景には、サーフィンが”カルチャー”として広く浸透していることがある。
人気サーファーであれば、サーフィンスタイルや生き様までもがフィーチャーされ、誰もが憧れる存在となる。
カリスマ的人気を誇るデーン・レイノルズは、大会でこそ目立った成績が残せなかったものの、CTサーファーも認める技術力の高さと、”映える”サーフィンスタイルで広告塔としての影響力は絶大。一時の契約金合計年収は4億数千万円に上った。

一方、日本でスポンサーに求められるのは、試合に勝つ強い選手。
日本にもスタイルのカッコいいサーファーは数多く埋もれている。試合結果だけでなく、カルチャーの側面ももつスポーツだからこそ”個性”も評価してほしい。
ここに、日本のプロサーファーとスポンサーとのギャップが潜んでいる。

(明日②へつづく)

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