クワッドってなに?Channel Islands BOBBY QUAD!
目次
はじめに
サーフィン系YouTuberプロサーファーの粂浩平です。このコーナーは、僕らが週一回交代で記事を書いているプロダクト「KumeBro’sのおすすめアイテム」のコーナーです。
僕らのYouTubeでは、これまでも色んなサーフアイテムを紹介しているのですが、映像ではなく記事としても書いていこうと思ってます。
動画は見たけど、記事としても見てみたいって方にも楽しんでいただける様な記事にしていきたいなと思ってます。また動画ではお伝えしていない、そのサーフアイテムの説明なども僕目線にはなりますが、記事では書いてるので合わせて読んでみてください。何かお役に立てたら嬉しいです。
そもそもクワッドってなに?
今回の記事ではChannel IslandsからリリースされているサーフボードBOBBY QUADについてご紹介したいと思うのですが、そもそもQUAD(クワッド)ってなに?と思われている方もいらっしゃると思うのでまず始めにクワッドについてお話ししたいと思います。
この記事を読んで頂ければきっとクワッドボードの出しどころも分かるようになると思います。
クワッドの使い所がわかるとより一層楽しめる波も増えると思いますのでこの記事で一緒に、学んでいきましょう!
そもそもクワッドとは?
サーフボードにはフィンが付いています。
しかし、このフィンの歴史はシングルフィンからのスタートでした。
そこから時を重ね、その度に進化を重ね、今ではトライフィンといってサーフボードのテール部分に3本のフィンが付いている形が支流となっています。
これはパフォーマンス性、コントロール性、ドライブ性、全てのバランスが一番良いとされているボードセッティングと言われています。
では、この形が一番良いのになぜクワッドの形が今でも存在するのか?
それはクワッドが優れている場面もあるからなんです。
トライフィンはサーフボードの真ん中にセンターフィンが立っているため、コントロールの舵取りとしての役割を果たす要素が多くなり、センターフィンがあることで安定したコントロール性を感じると思います。
またサーフボードを左右に動かしたときにセンターフィンが抵抗となり、水を左右に分散させ、横移動のコントロール性能が得られています。
ではクワッドは?
クワッドとは、サーフボードのボトムに4本のフィンが付いているセッティングの事を指します。
センターフィンがなく、サイドフィンが2本並んで立っている形状になっています。
センターフィンがなくなる事により、ノーズからボトムまでの水流が一気に抜けるので、テールでの水抜けが感じられるようになります。
実際にパドリングでテールの水抜けがいい感じがわかると思います。
クワッドにする事により水抜けが良くなり、滑らかな滑り出しを可能にし横方向への反応がとても良くなります。
つまり、センターフィンが無い事によりスピーディー且つ横へのターンの伸びが良くなるんです。
縦へのクイックな動き=トライフィン
横への伸びのあるターン=クワッドフィン
と考えていただければと思います。
このような棲み分けをできればクワッドフィンの使い所が見えてくると思います。
ではツインフィンでいいのでは?
ツインフィンだとルース感が強くなってしまうので、力のある波や掘れた波に対応するのが難しくなります。
クワッドフィンは左右に2枚ずつフィンがある事により、ツインフィンよりも抵抗が増え、フィンに負荷をかけることができます。
ルースでありながらホールド感や更なる安定感をキープし、しっかりと安定したドライブ性のあるライディングを可能とさせています。
サイドのふたつのフィンがサイズのある波やほれた波でもしっかりと食いついて、テールがルースしないようボードを横方向へと運んでくれます。
つまりクワッドにはクワッドの役割があるってことです!
Channel Islands BOBBY QUAD
そんなクワッドセッティング専用の面白いサーフボードがリリースされたのでこちらを紹介させて頂きます。
これはChannel Islandsアンバサダーのレジェンドサーファー「ボビーマルティネス」考案のシグネチャーボードになります。
ボビーマルティネス
Channel Islands Japan 公式ホームページから
カリフォルニア・サンタバーバラは夏になると、波のサイズが一気に減少し、小波用にできる限り短い板に乗りたいと言うボビー・マルチネスの依頼から、シグネチャーモデル、 ボビー・クアッドが誕生!
サイズの無い、シャバ波でも反応性は抜群。そしてパワーの無い波のポケットでの際どいターンがパフォーマンスボードと比べ、楽にできるよう、研ぎ澄まされているクアッド専用のハイブリッドデザインとして仕上がっている。普段は5ʼ8”のパフォーマンスボードを使用しているボビーは、5ʼ2”のボビー・クアッドをチョイス。
レールラインを落とし、ボリュームをアウトラインに分散する事により、まろやかな波面でもスピードを保ちながら、セクションでのレールターンも可能とする。
ロー・エントリーのロッカーを備え、パドル力とスピード性は抜群でありながら、充分なエグジット・ロッカーとダブルコンケーブがターン時の反応性を増してくれる。
サイジングは普段使用しているパフォーマンスボードより3インチから6インチ短く、1/4インチから1/2インチ幅を広くオーダーする事をお勧めします。
ボビーは5ʼ2” x 19” x 2 5/16”を常にチョイスしています。
厚みを足してもレール自体は綺麗にテーパードになっているので、オーダーの際ボリュームを足したい方は、幅ではなく、厚みを足してオーダーする事をお勧めします。
ボビーマルティネスは、あまりエアーなどの近代的な技を好まないターン重視のサーファーです。そういったことから、小波の時でもしっかりと伸びるターンができるボードを開発したんだと思います。
そしてそれに必要だったのがこのクワッドセッティング!
小波でもスピードをロスすることなく横方向に伸びていくターンはBOBBY QUAD特有の乗り心地になります。
そして、また面白いのがテール形状です。
特徴的なテール形状
テールが特徴的なダイヤモンドスワローテールでテールの両端をカットし、ダイヤモンドの形をしたテールをさらにスワローにカットしている形状になっています。
さまざまなテール形状をミックスしているのですが、このテールが波に力がない場合でもしっかりと広い面積が浮力となり初速が速くなります。
また、先端が尖っているのでスワローテール同様、その先端が支点となり、ピボットなターンが可能になっています。
スピード性とコントロール性をミックスした特徴的なテール形状になっています。
実際に乗ってみて
僕も実際に乗ってみたのですが一言「面白い!」
今までクワッドの出しどころとしてはサイズのある波で横方向のターンを伸ばしたい時に使用していました。
この理由は、ドライブ性が良いので、大きなターンが出来るためです。
しかし、このBOBBY QUADは小波用としてリリースされています。
小波だとどうしても横方向への動きというよりかはクイックなターンに目が行きがちですが、このクワッドフィンとテール形状、そして全体のアウトラインバランスで小波でも使えるクワッドボードに仕上がっているのです!
ロッカーは全体的にローロッカーで、ノーズロッカーが弱く、センターにはステージドロッカー(フラットなロッカー部分)、テールがミディアム。
センターがフラットはステージドロッカーになっている為、テイクオフの滑り出しが早く、パワーレスな波でも失速せず走ってくれます。
コンケーブはノーズからテールエンドまでダブルコンケーブが入っています。
このサーフボード形状がクワッドセッティングとバッチリ合っているのです。
さすがボビーマルティネスですね!
最後に
さてこのボードは、日本でも使えるのか?
と思われる方もいらっしゃるのではと思います。
結論から申し上げますと、僕が乗ってみた感想は使えます!
実際に使用できるサイズはモモ〜肩ぐらいな気がします。
ですが日本のパワーレスな波でもしっかりと走ってくれる印象でした。
このクワッドがもたらす乗り心地はこのボードでしか味わえない速さを感じさせてくれます。
スピードは速いのにアクションとターンがやりやすいボード!
スピード性とコントロール性が抜群の相性のクワッドボードBOBBY QUAD是非一度乗ってみてください!
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