ロングボードを選んだ理由と自分にあう板をみつけるコツ
プロロングボーダーのJulian Hopkinsです。
今回はこの壮大なテーマについて、私なりの考えを綴っていきたいと思います。
|ロングボードを選択した理由
私はロングボードのプロなのですが、まずそもそも何故ロングボードを選択したかですね。
高校生ぐらいから本格的にサーフィンに打ち込むようになり、それ以前は夏にハワイのマウイ島に旅行で行ったときに毎年サーフィンをしていました。
夏のマウイ島も地元の鎌倉も毎日サーフィンをやるとなると、ロングであれば、潮の満ち引きやウネリの向きと反応するポイントを熟知していれば、ほぼ毎日サーフィンができます。
私の場合はとにかく海が好きで1日1回はサーフィンがしたい派なので、自然とロングボードをやるようになりました。
また、ハワイでサーフィンをやっていたころに、地元のロングボードの上手なサーファーが、サイズのある波でも、ものすごい迫力のあるマニューバーとスピードに乗ったノーズライディングを決めていて、とにかくハワイアンのロングボードさばきが格好良すぎて、それにずっと憧れていたというのもあり、地元でもショートボードで出来るサイズの波でも割とロングボードに拘るようになりました。
また、自分が十代の頃、地元の海でロングのトッププロの方々が本当にかっこいいサーフィンをしていたので、それもロングを続ける理由となっています。
ロングボードで過激なターンというとロングでショートボードみたいな乗り方でしょ?
なんて言われることもありますが、ハワイの上手いサーファーはその域を超越していて、あくまで乗り方はロングボードなんですけど、しっかりレールの入ったものすごい厳しいターンを決め、同時にロングらしい綺麗なウォーキングもしていましたね。
|波に合わせた板選びと自分に合う板を見つけるコツ
もちろんロングだけではなく、ショートもある時から乗るようになり、今は5’6から9’6まで様々なサイズの板を持っていてコンディションに合わせて楽しんでいます。例えば台風のスウェルが入っている某ポイントでは、ロングでも出来る波ですが、高校生の頃から持っている、厚めの6’2のウィングフィッシュがそこの波ではとにかく良い動きをするので、そこではほとんどその板で入っていますね。
ただ、自分にとっては、地元の鎌倉でサーフィンできる日数でいうとやはり圧倒的にロングボードに乗る機会が多いです。
ロングも幅の狭い台風用から小波用のシングルスタビライザー、最近新しく作って出来上がりを待っている、ハングテンもばっちり決められる予定のハイパフォーマンスボード、本当に波が小さいときや特定のポイントで使う9’6の重たいログなど様々です。
ロングに飽きてくるとショートばかり乗る時もありますが、最近は様々なシェイプを研究していて、それに終わりが無いので、結局ロングに乗る機会が多いです。
乗っている板の本数ですが、今はロングが4本(最近あまり乗っていない板が他に3本あります)、ショートは台風用のミニガン的役割の板が2本、普通のショートボードが3本あります。
ショートボードは先ほどのレトロなフィッシュタイプ、5’6の小波で良く走るEPS、普通のハイパフォーマンスなスラスターの3本です。
※余談ですがサーファーが波に合わせて乗る板のコレクションのことを英語ではQuiver(クイバー)と言います。直訳すると矢筒という意味で、波に合わせて使い分けるサーフボードのコレクションを戦士の矢に例えた言葉だと想定されます。
右から
①OGM Shape JJ Everyday Model (9’0, 23, 2 7/8 鎌倉に多いヒザ〜コシハラのスモールコンディションを想定した板で、ドロップニーターン等のクラッシックな乗り方とアグレシップな当て込みの両方のスタイルを1本の板で楽しめる。
②OGM Shape Double Ender Flexor 6’6, 19 1/4, 2 1/2 頭半以上の台風スウェル用の板
③Marine Athlete Surfboard 6’2, 19 3/4, 2 7/16 上述のウィングフィッシュタイプのツインスタビ
④DickBrewer 小川昌男シェイプ 5’6, 20 1/8, 2 1/2小波用のEPSショートボード
余裕があれば、ハラムネから頭半ぐらいまでの波に使える自分の身長ぐらいの長さの普通のスラスターもつくりたいですね。
とりあえず今は新しいロングボードの完成を待っているので、その板を乗り込んで余裕があれば次はショートをつくるかもしれません。カスタムシェイプのショートボードは乗ったことが無いので楽しみです。
ロングよりも鋭角にリッピングが可能なので、その感覚はロングボードのサーフィンにも生きるはずなので、本当はやった方が良いと常々思っています。
ロングボードの話しに戻ってしまいますが、通常試合でも乗るつもりの板は2本あれば良いという考えで、波のパワーや掘れ方次第で使い分ける方針です。
この用途に合わせて普段から色んな波で持っている板をテストして試行錯誤し、足りない部分があれば新しい板を作るという作業を繰り返して、調子の良いボードを手に入れることにとにかく集中して取り組んでいます。
試合用の板以外は、試乗して調子が良くて中古で手に入れたものなどが中心で、それをベースにあたらしい板をオーダーするという作業は行なっていないため、逆に持っている板に自分のサーフィンを合わせにいっているイメージです。
その日の波を見て一番楽しそうな板に乗ってサーフィンします。
一般の方でも自分にとってのマジックボードを手に入れる為には、試乗できる環境をつくることが重要かなと思います。
親しいサーフショップで相談すると意外とそういう機会に巡りあうこともあるんじゃないかと思います。
私も友人にはいつでも自分の板を貸しています。
あとは自分の場合、海の中で乗ってみたいと思っていた海外シェイパーのボードなどを持っている方がいたら、話しかけてお互いの板を交換して楽しんだりもしています。
1回乗っただけでは分からない部分もあると思いますが、そこで調子良い、自分には合わないなど感じたことはマジックボードを追求していく上で自分の財産となる経験だと思います。
アマチュアの頃から複数のシェイパーの板で試合に出た経験がありますが、色々乗っているうちにしっくり来たボードがあり、それからは今乗っている小川昌男氏のシェイプボードをもう何年もリピートしています。
シェイプをお願いする時には、いろいろと私の意見にも耳を傾けてくださり、シェイプが完了する頃にはお互いの納得のいく板が出来上がります。
この対話があると、出来上がった板が最初上手く乗れなかった場合は自分に責任があるので、一生懸命その板を乗りこなせるよう使用するフィン等試行錯誤し、だんだんその板の乗り方を習得していきます。
その課程で自分のサーフィンの進化があり、次のデザインのアイディアが生まれてきたりもします。
プロとアマでは作る板の本数等かなり変わってくるかと思いますが、自分のアイディアを取り入れて上手く形にしてくれるシェイパーを見つけることができれば、割と早く自分のマジックボードを手にすることが出きるんじゃないかと思います。そこが既製品ではなく、オーダーボードの魅力だと思います。