サーフィン初心者脱却のヒント

プロロングボーダーのJulian Hopkinsです。

今回の記事ではどのように自分が初心者から脱出していったかを振り返りながら、独学でサーフィンスキルを伸ばしていく方法について考えていきたいと思います。

自分の認識ではサーフィンを日々コンスタントにやるようになった高校生の頃に初心者から脱出したタイミングがあったように思えます。

独学がサーフィン上達の鍵となる

何故独学にしたかというよりも、周りに毎日一緒に入って色々アドバイスをくれるような存在の人はいなかったので、同じポイントに入って1本の波を長く楽しそうに乗っている上手なサーファーの動きを真似したことが初心者からの脱出に繋がったと思います。
テイクオフやターンのフォームといった技術的な話しではなく、とにかくサーフィンを楽しみたいという思いがあり、1本の波を最後までメイクする気持の良いロングライディングができないのに、同じポイントでそれが出来ている人が居れば、どのようにしたら自分も近づけるのか考えました。

1本の波を長く乗る上でまず重要なのはどこからテイクオフすればより長く乗れるのかというテイクオフポジションなので、上手な人が波に乗った後にこっそり同じ場所にいき、次来たら自分が乗ってやるという気持ちで波を待ちました。
そして、いよいよ波が来て、テイクオフをして、明らかに自分が元々居たピークより波は良かったのですが、さっきまで見ていた人程は長く波に乗れませんでした。
なんでだろうと思いその人のライディングを観察していると、波の肩が無くなってしまう前に上手くカットバック(方向転換)してパワーゾーンに戻ることによりライディングの距離を伸ばしていることに気付きました。
それで、「そっか、カットバックしないと波が終わっちゃうんだ」という衝撃の事実に気付けたので、その部分を意識するようになりました。

波にできるだけ長く乗るという目的を持った上でのカットバックだったので、そもそも波の的確なセクションでターンを試みており、そこまで難しくなかったのを覚えています。初めてカットバックをしたことにより、今までとは全く違う世界というか、自分が日々サーフィンしていた波は実はこんなに良い波だったんだ!!!という衝撃を感じたのをよく覚えています。

人に教えてもらうというより上手い人のラインを忠実に真似して、
“もっと長く波に乗りたい“
“波に乗る快感をもっと感じたい“

の一心で取り組み、成功したことによる達成感にハマるというループに入っていった感じで、基本的には独学中心にサーフィンを身につけていきました。

人に教えてもらうと早い部分ももちろんありますが、サーフィンは波に併せて的確な動きが求められ、その感覚は言葉で説明しがたい部分もあり、最後は自分で掴むしかないので、ある程度独学が必須だと言う認識は持った方が良いと思います。

自分が初心者の頃にサーフィンしていたポイントは反復練習に適した波質だったので、その点は非常に運が良かったです。

混んでいるポイントで初心者の方が、遠慮して人の少ない地形の悪いピークでサーフィンしているシーンをたまに見かけますが、上達する上では非常に難易度の高いダンパーの波だったりすることも往々にしてあります。

ですので、小さくても良いので、例えば波情報には掲載されていない人が少なくて波が綺麗に割れている場所を選んで入るという、ポイント選びに対するスタンスは上達のスピードをかなり左右すると思います。この点は周りの上手い方にどんどんアドバイスしてもらうと良いでしょう。

自分が通っていたサーフショップのオーナーはお店に遊びにいくと、良くアドバイスをくれたので、参考にしました。
一緒に海に入れる機会はかなりランダムだったので、アドバイスを参考に自分の感覚でアレンジというのが、かえって良かったのだと思います。

テクニック面でのアドバイスでは、強いて言うなら今でも覚えているのはロングボードのドルフィンスルーをとあるプロサーファーに教えて貰った時ですね。これは本当にコツ次第で、レクチャーを受けたことにより世界が変わりましたね。

アイスクリームをスプーンですくうように、なんていう例えは15年以上経った今でも良く覚えています。

それから、アマチュアの大会に出るようになってからは先輩のプロの方やシェイパーの方がジャッジをしてくれたので、色々思いやりのあるダメだしを頂けて、すごくレベルアップに役立ちました。

ロングボードのドルフィンスルーを畑雄二プロが分かりやすく解説してくれいる動画がありました。

|意識する事

繰り返しですが、上手い人の真似をする、同じ場所からテイクオフして、自分を同じ境遇におき、違いを分析するのが一番重要かと思います。
その方法でノーズライディングも覚えました。
やはり技術ではなくどのセクションでかけているかと、どうやってその場所に板を持っていくかをまず覚えました。そこまでいければ、後は比較的簡単でしたね。
それを考えずに歩こう、ノーズをかけようと技術的なことに走るのはかえって遠回りだと思います。
とにかく波のセクションの理解、板のスムーズな取り回しを意識、必ず1本の波を乗り切る、かっこいいプルアウトを決めるの基本動作の精度が大事で、スタイル形成にもつながると思います。

形の良い小さな波で基礎的なことを練習している私の動画です。

|最後に…

目標設定〜達成の流れに関しては、楽しくサーフィンをすることがとにかく目的で、上手く波を乗りこなせる=楽しいなので、期限を設けるのではなく、上手い人を見つけ常に追いつき追い越そうという気持ちや工夫、あれこれ考えることですね。期限を設定することは無意味で、がむしゃらにやっていれば1年かかっても上達しないことが、一瞬の気付きで全く違う世界に格上げされるのがサーフィンの楽しさであり、難しさであり、奥深さかとおもいます。

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