【サーフスケーター齋藤祐太朗】新しいサーフムービー ‘HUMAN RACE’ をドロップ!
こんにちは。
齋藤祐太朗です。
今回は新しいサーフィンの映像を公開したのを機にコラムを書かせてもらいました。
このコラムでは自分の乗っているサーフボードについて、板に描いた絵について、そして映像編集について話しています。僕にとってのサーフィンは自分を表現する方法のひとつで、絵を描くことも映像を作ることも方法が違うだけでやっていることは同じです。
乗っていたサーフボード
僕は高校生の時4年間ほどオーストラリアに住んでいました。当時の僕はオーストラリアで有名なサーフボードブランドによく乗っていましたが、Rhetoric Surf Shop (レトリックサーフショップ)さんをきっかけにKumasurfboardsを試させてもらう機会がありました。
試させてもらったボードはMini Godzilla というモデルのEPS。いつも乗っていたボードとは大幅に見た目が違いました。形はファンボードの様な丸みを帯びていて、テールはフィッシュ、持ってみると超軽くて、最初はどうなんだろうと思いました。
それを初めて乗った時、衝撃的に調子が良かったのを覚えています。人は見かけによらないと言うけれど、サーフボードも見かけによりませんでした。大会でも借りていたこのボードで好成績を出せ、あまりにも調子がよくて長い間借りていたので、結局全く同じ板を作ってもらいました。これが僕とKumasurfboardsとの出会いでした。
シェイパーであるKUMA(熊谷充功)さんはDHD surfboardsのダレンハンドレーの弟子としてシェイプを学び、今もDHDでシェイプマネージャーとして活躍しながらKumasurfboardsという自身のブランドをやっています。そして昨年はWSLとミックファニングのMFsoftboardsが開催した“Global Shaper Challenge”で優勝という快挙もなし遂げています。
日本に帰ってきて今年からKumasurfboardsのライダーとして表現できることになりました。映像ではSpark、Godzilla、Kuma Fishの3つのモデルに乗っています。調子が良いと言っても、言葉で表すと嘘っぽくなりそうなので見てみてください。百聞は一見にしかずです。
板に描いていた絵
世界には想像できないほど色々な人がいます。
一人一人に考え方があって、価値観があります。手でご飯を食べる人がいたと思ったら、断食をする人もいます。つまり「当たり前」は人によって違います。人と人の間に違いがあり、争いが起きることは仕方がないのかもしれません。
その違いを0にするのは無理です。
というか0にしてしまったらその人の個性などが消えてしまう気がします。なので重要なのは偏見や固定概念などを捨ててその人を知ってみるということだと思います。
オーストラリアでもフレンドリーじゃない人もいました。でも違いを一度受け入れて自分の中で噛み砕いて理解すべきだと思います。
人種差別の事件がコロナ禍で勢いを増しているというのもあり、この様なことを考えていました。
そんな僕に3本のキャンバスが届きました。なので僕は地球にいる様々な人種、動物、植物を同じ方向に向かせました。コロナ禍で仲間うちで争っている場合じゃないので。
僕がこの絵を描いても何も解決しないのはわかっていますが、自分が思っていることを表現して伝えることに意味があると思っています。この絵によって小さな気づきを与えられたら嬉しいです。
映像
題名は板のアートの意味を込めてHUMAN RACEにしました。Humanは人でRaceというのは車のレースということではなく人種という意味です。
つまりHUMAN RACEというのは黒人、白人、アジア人という区別はなく、地球上にいる人全員が人類であり同じ種族ということです。なので今読んでいるあなたもHUMAN RACEです。
編集は自分でやっていてシンプルだけど実はこだわっています。笑。
同じライディングでも見せ方でかなり違う風な印象を受けると思います。画角だったり色合いだったり気になりだしたらキリがありません。でも結局は素材が命だなと最近思います。正直全然自分の中で納得はいっておらず、理想とは程遠いです。それでも今の自分ができる一つの表現をしたつもりです。
サーフィンとアートがミックスされた6分程度の作品です。
ぜひ観てみてください。