【サーフィン解説者による】奥が深いボトムターンについて解説!

cover photo by shuji nihei

はじめに

皆さん、こんにちは。プロサーファー水野亜彩子です。
前回エアーについてお話しさせて頂きましたが、今回はボトムターンについてお話しさせて頂きます。
ボトムターンと聞いて皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?
「トップアクションへ行くための最も大事な動作」
「基本の動作だけれど難しく奥が深い」
「失速してしまい難しい・・・」
「ボトムターンが決まるとスピードが出てトップでの技が決まる!」
など、さまざまかと思います。

まず、ボトムターンとは?という方もいらっしゃると思うので説明していきます。
波のフェイスのボトム(下)で波のトップ(上)に向かうターンのことを指します。
どれだけボトムターンでスピードを加速させることが出来るかで、トップでの技の成功率、見栄えも変わっていきます。

そんなとても重要なボトムターンのポイントを3つご紹介していきましょう。

テイクオフポジションで加速の速度が変わる

WSL / Dunbar SOCIAL 

一番最初にボトムターンをするのはテイクオフ直後。

テイクオフした後ボトムに降りるタイミングでスピードを付けていきますが、その際に大事になってくるのがテイクオフゾーン。

波のコンディションにもよりますが、できるだけ波が掘れている場所からテイクオフをした方が波のパワーもあるので初速が付きやすいです。
また、重力で上から下に降りる時に加速するので、なだらかな斜面よりも掘れている時の方が加速しやすくなります。
ジェットコースターを乗ったことある方はジェットコースターに乗った時のことを思い出してもらうと、イメージしやすいかと思います。ジェとコースターって急降下した方がスピードがつきますが、サーフィンも同じで真下に降りれる掘れている波に乗ることができるとスピードがつきやすくなります。
その為にも1本の波の中でも掘れているポジショニングを見つけ、そこからテイクオフすることがスピードをつけるためにとても重要になってきます。

波のコンディションにもよりますが、少しでも掘れている波のパワーがある所からテイクオフすると無駄な動作をせずにサーフボードが加速してくれます。

ボードの行先が決まる目線

WSL / DAMIEN POULLENOT

サーフィンを始めた頃、誰かに後ろからサーフボードを押してもらいテイクオフができるようになった時や、ようやく自力でテイクオフができるようになった時、周りの人に「前を見て!」なんて言われた経験はないですか?「目線」とはサーフィンが上達してもとても重要になってきます。

歩きスマホをしていて、進行方向を見ていなかった為に人とぶつかってしまったり、何かにぶつかりそうになってしまったり・・・スマートフォンに気を取られてしまい、周りの確認を怠ってしまい前を見た時ハッ!としたことが1度はあるかと思います。
全然違う話に聞こえそうですが、サーフィンも同じで進行方向を見ていなければ、常に変化のある波に対して対応することができません。
また、人間は目線の方向に進んで行くので目線というのはとても重要になってきます。

波に乗る前のパドルは自分が行きたい方向の全体(フェイス)をみて、テイクオフする瞬間はボトムを見ます。実際にボトムに降りた時は既に次の進行方向、波のトップを見る必要があります。
今起きている状況を把握しつつ目線は常に次に向かう場所を見ています。
そうすることで、変化がある波に対して目で確認ができていれば状況を把握することが出来るので冷静に対応することができます。
また、目線の方向にノーズも向きやすくなるので、ボトムターンに入る前に一度ボトムを確認することでノーズが岸の方向、波に対して垂直に向けることができます。
そうするとノーズが斜め、進行方向を向いている時よりも深いボトムターンへと繋がります。

目線についてはボトムターンに限らず言えることですが、是非テイクオフしてすぐ、一瞬で良いので目線をボトムに向けて見て下さい。

体重の掛け方

WSL / Matt Dunbar

最後に体重のかけ方になります。

ここで大切になってくるのは、ボトムに降りてくるまでについたスピード。そしてレールワークとなってきます。
トップから降りてきた時についたスピードをボトムに降りた時にそのままフロントサイドであれば足の指先側に。バックサイドであれば踵側に体重を乗せていきます。
この時に注意したいのがボトムに降りた時に一度板のレールを抜いて叩くようにしてタイミングをとってからボトムターンに入る。
というライディングを見かけることがよくあります。
私自身、この動作を行ってしまう気持ちがよく分かりますが、この動作を行ってしまうとせっかくついたスピードを失速させてしまう原因に繋がってしまいますし、ライディングの見栄えも悪くなり、選手であれば原点に繋がってしまいます。
ここはグッと我慢してレールに体重を乗せていくことがとても大切になってきます。

また、スピードがしっかりついていればレールを入れるだけでターンをすることが出来ます。

バネをギュッと上から手で抑え、一番コンパクトな状況から手を離すとピョーン!っと飛んでいきますよね。
サーフィンも波によって前足と後ろ足の加重は少し変わっていきますが、ボトムで膝を曲げて波のパワーを貯めレールを入れることで、貯めていたパワーをトップで放出することができトップで技を決めることが出来ます。

WSL / Tony Heff

最後に

サーフィンを行う際に切っても切れないボトムターンについてご紹介させて頂きました。

私自身、ボトムターンは本当に奥が深く私も未だに追求し続けている技です。
しかしボトムターンを習得することが出来ればトップアクションの成功率も上がり写真のようなスプレーが扇形に飛ぶ素晴らしい技をすることが出来ます。また、どんな波でも攻略することが出来るようになります。

これからボトムターンを練習する方は是非参考にして頂けたら嬉しいです。

そしてすでに習得している方も一度、初心に戻ってボトムターンを考えてみるきっかけにしてみても面白いと思います。

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