大橋海人pick’s:プロサーファー森友二が考える国内サーフコンペについて

こんにちは!大橋海人です。

友二は弟の親友です。勿論、自分も小さいころから知っていてよく一緒に海外を旅してる仲間です。

先日のYouTubeでもご紹介した様にUSオープンのプロジュニアでは表彰台に上がるなど、今ガンガン伸びているルーキーの1人でこれからの日本を背負っていく1人になると思ってます。

彼の頭の中を覗いたらルーキーらしく元気で尖ってて、若い時はそんくらいでいいのかもと思います。

これからのゆうじの成長をここの場所から見ていくのは面白いです。
皆様もどうか彼の成長を応援して下さったら,自分も嬉しく思います。


こんにちは!
プロサーファーの森友二です。

本日は国内外のコンペに出てきた自分が自分なりの主観で今の日本のサーフコンペに感じている事を書きたいと思います。

サーフィンには採点競技でジャッジという審査員に点数をつけられる。
その人達が選手のライディングを見て、評価を下し、結果が出る。

試合に勝つ為にはそのジャッジ達の評価基準に沿って試合中はサーフィンしなければなら無い。

時代と共にその評価基準は変わるが、基本的に自分のサーフィンを評価される事に少々違和感を覚える。

ましてや評価する人達が、その人達自身が出来ない技をやった際には特にその違和感は募る笑

もっと自由にサーフィンしたいと感じることがある。

例えば、試合中に良い波を捕まえたとする。

乗った瞬間にフェイスが続くと分かり、乗れる長さもなんとなく分かる時、3発リップをすればエクセレントスコアは確実だ。

だけど僕は2発入るセクションを走ってスピードを溜めてエンドセクションでフルレールのカービングがしたい。

しかしそれが果たしてジャッジの評価基準を満たし、高い点数を獲得できるのか???

photo by ISA

試合に勝つには相手を負かさないといけない

試合の状況によってはマークという優先権を持った状態で他の選手に波を乗させない様にしなければならない。

でも、それで勝ってもそれは実力で勝ったということなのだろうか??

相手がはるかに自分よりサーフィンが上手い選手にでさえ、勝てることが出来るのがサーフィンの試合であり、それが面白いと言う人もいるかも知れない。

だけど、自分からしたらただ自分のサーフィンを縛っているものにしか思えない。
サーフィンが上手いという定義が良いセクションでスプレーを上げてジャッジの評価基準を満たすサーフィンをすることなら、僕はサーフィンが上手くなくて良い。

photo by ISA

ある程度技術は必要だが、サーフィンの試合は上手い人が勝つのではなく、運が良かった人、良い波を乗った人が勝つのがサーフィンなのかな?

と感じてしまう。

僕はもっと海と自分、一対一のサーフィンがしたい。

大学には入った頃、新聞か何かで僕のことを知ってくれた、他の競技をやっている選手が”友二くんて強いんでしょ?”と言ってきた。

サーフィン以外の競技の選手は皆、試合に勝つ選手を強いと表現する。

確かに水泳も陸上競技も上手いと表現する時がない。

タイムが早ければ勝つ。
いったってシンプルだ。

その為に何をしたらタイムが早くなるのかをすごく悩むのだと思うが、、

「勝つやつは強い」

そういう話を聞くとサーフィンは特殊な競技だなと思う。

それを踏まえた上で、時々、僕は試合をしたくないと思うことがある。

今サポートしてもらっているスポンサーや応援してくれている人達に
その気持ちを持ってしまった申し訳無さ。
それを抱きつつ試合に出る罪悪感。

勝たなきゃと思う自分の中で生み出してしまうプレッシャー。
なんかよくないルーティンにハマってしまっている。

自分の試合を見て、楽しかったとか喜んでくれる人がいたら

良いと思うが、、、難しいところである。

でもそれでなぜ試合に出るのか??

それは稼げないから、試合に勝ち、広告塔にならなければならない。

その広告代として企業は選手にスポンサーしている。

広告塔としてなら、フォロワーを増やせば良いのか??

サーフィンが上手ければ良いのか??

よく分からない。

クソつまらない話だ。

どんだけ練習ですごい技を決めたり、誰もが上手いと思うサーファーがいても、試合に出て勝たなければその人はサーフィンだけでは生活できていけない様な環境が現状ある気がする。

CTを目指すか、
オリンピックを目指すか、
他の仕事をしながらJPSAを参戦するか、
コーチになるか。

今、日本のサーフィンには選択肢が少なさすぎるかも知れない。

その中でも自分は新しい道を探したい。

探して、
探して、
探して

何か新しいことをサーフィンの中で見つけて、貫きたいと思っている。

森友二

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