【競技サーフィンの見方】ジャッジクライテリアとは

はじめに

皆さん、こんにちは。プロサーファーの水野 亜彩子です。
最近は解説者としても活動しております。
今回は、ジャッジクライテリアについてお話しさせて頂きます。
試合を観戦したことがある方は、ジャッジクライテリアという言葉を耳にしたことがあるかと思います。
ジャッジクライテリアとは、審査基準のことを指します。
以前、サーフィンの見方という記事でサーフィンの試合の見方をお話しさせて頂きましたが、今回はジャッジの方がどこに注目して点数を出しているのかお話ししていきたいと思います。
前回の記事はこちらからどうぞ

採点のポイント

Photo by WSL/Nolan

ジャッジは、次にあげる項目に注目をして採点をしています。

・積極性及び難易度の高さ
・マニューバーの革新性と進歩性
・メジャーマニュバーの結合性
・マニューバーの種類の豊さ
・スピード、パワー、フロー

ただ、開催地やその日の波の状況、1日を通して変化するコンディションの中で、これらの要素の何に重点を置くかは極めて重要となっていきます。ここからはこの項目の解説をしていきたいと思います。

積極性及び難易度の高さ

Photo by WSL / Dunbar

いかに積極的に、難易度の高いセクションに技を仕掛けていくかになります。
安全なサーフィンよりも、今にも波が崩れてしまうような場所で技を行うことは選手が転倒してしまうかもしれないリスクを背負うことになります。
そのリスクを顧みず技を仕掛け、成功することで高得点を得られます。

マニューバーの革新性と進歩性

Photoby WSL / SLOANE

革新的なサーフィンというのは見ている人を沸かせます。
今までに見たこともない新しいマニューバや、現在のマニューバをさらに進化させたものに高く評価がされます。
サーフィンを見ていると、波の形やブレイクで、このセクションではこの技をするかな。と見ている方も想像します。
そこで、想定外の革新的な技を行ってくるとやはり点数が高くなります。
いかに高いリスクを背負いながらも、最初のセクションから攻めていくのか。が、とても重要となっていきます。

メジャーマニューバーの結合性

Photo by WSL / Matt Dunbar

まず、メジャーマニューバーとは?という方も多いと思います。ショートボードとロングボードでメジャーマニューバーというものは異なりますが、ショートボードの場合は大きく6つになります。解説もつけてるので合わせてご覧ください。

・ボトムターン

波のフェイスのボトム(下)で波のトップ(上)へ行く際のターンのことを指します。
ボトムターンは基本中の基本で、ボトムターンをどの場所でどこへ向かって行うのかで技の成功率も変わってきますし、ターンの深さでも点数も変わってくるのでとても重要になっていきます。

・リエントリー

オフザリップ、カービングなど波のトップでレール(サーフボードの側面)を使ったターンや、テール(サーフボードの後ろ側)を蹴り込んだ技を行い、再び波のフェイスに戻るトップターンのことを指します。
リスクを背負って波が崩れそうな際どい場所に技をかけ成功することで高得点が得られます。

・カットバック

波のパワーがある場所が限られている場合、一度波の崩れているパワーゾーンに戻り、スピードをつけてまた進行方向に進む動きのことを指します。
マニューバーを繋ぐ際に使用する技ですが、カットバックはレールを使用し無駄な動きをせず一筆書きのように流れを止めずに行うことで高評価の対象となります。

・フローター

波の崩れそうになるカールの上を通過して、次のセクションに技を繋げていく行為です。
カットバック同様、次に繋ぐ技になりますが、波のスピードが早くホワイトウォーター(白波)の前に出れない時に、フローターを行うことで上手く波のカールを使って前に出す動きになります。ただ、このフローターは降りるタイミングを間違えてしまうと失速してしまう場合があるので、ボトムに降りるタイミングはとても重要になっていきます。

・チューブライド

一度は、波の筒状の間をサーファーがくぐり抜けていく映像を見たことがあるのではないでしょうか?
簡単に見えると思うのですが、チューブになる波を見極め限られた筒状の中のどこを走るかで技を成功させることが出来るか。とても難易度の高い技になります。

・エアリアル

波のフェイスから空中に飛び上がる技を指します。
エアーといっても空中技に回転が入ったりと最近はとてもバリエーションが多く、成功すると高得点につながる技です。特に下記の内容に注目して採点をします。
・波のどの場所で技を行ったのか。
・エアーの高さ
・空中でのコントロール
・ライディングの完成度

エアーについては、過去に記事で書いておりますので良かったらみてみてくださいね。

マニューバーの種類の豊さ

Photo by WSL / Brent Bielmann

1本の波の中で同じ技を行う単調なライディングよりも、様々な技を組み合わせることで高得点に繋がっていきます。
技の組み合わせも波の変化に伴い瞬時に決めていかなくてはなりません。

スピード、パワー、フロー

Photo by WSL / Matt Dunbar

スピードとパワーについては、トラックの深さ、レールの寝かせ方、スプレーの大きさなどが評価対象となります。
フローは、一筆書きのような無駄な動きがなく、技と技の間も流れるように波を乗っていくことです。
パワーに固執してしまうと、力任せになってしまい失速してしまうことがあり、逆にフローを意識しすぎてしまうと全てが流して見えてしまうことがあるので、このバランスというのは波のパワーにも合わせていかなければならないので簡単そうで、とても難しいです。

今回、サーフィンのジャッジクテリアについてお話しさせて頂きましたが、波の余白を残すことなく際どいところに難易度の高い技を組み合わせてライディングすることで高得点に繋がります。

サーフィンのコンテストシーズンはもうすぐスタートしていきます。

是非、皆さんのサーフィンの試合を楽しんで見てもらえるきっかけになって頂けたら嬉しいです。

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